派遣社員のメリット・デメリット【私は10年派遣社員を経験しました】

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就活をしてもなかなか内定がもらえない、今の仕事がイヤor給料が安いから転職したい・・・など、様々な理由から『派遣社員』という働き方に目を向けている方もいるかと思いますが、ではそんな派遣社員になるとどんな感じになるんだろう?

 

そんな『派遣社員』になろうかどうか迷っている方のために、実際に派遣社員だった経験をもとに書いていこうと思います。

  • 派遣社員は自由度が高い・定時で帰れる
  • 職種によっては給料が正社員よりもいいこともある
  • 転職しやすい
  • 大手企業で正社員になれる可能性がある
  • 福利厚生はある程度しっかりしている(派遣元による)
  • 安定は無い
  • ボーナスがないところがほとんど
  • 交通費は時給に含まれている場合が多い
  • (当たり前ですが)働いた分しか給料が出ない

私は派遣社員を10年続けて、今は最後の派遣先だった会社でそのまま正社員になりました。

ボーナスが出るので年収はかなり上がり会社も大きいので社会的には安定した環境にいますが、たまに派遣社員の方がいいのかなと思うこともあったりします。

というわけで、派遣社員時代のメリット・デメリットをあげていきたいと思います。

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派遣社員とは

派遣社員の仕組みを簡単に説明すると、まず派遣会社(派遣元)に登録するところから始まります。

派遣社員の登録から就業までの仕組み

  1. ネットなどから希望の仕事or登録にエントリー
  2. 派遣会社に行き、スキルチェックと面談をして登録
  3. 仕事を紹介される
  4. 企業に行って面談
  5. 双方の同意があれば就業スタート(同意が無ければ次の仕事を紹介してもらう)

だいたいの方がネットなどで募集内容を見て「この仕事がいいな」とエントリーをした後、派遣会社に行ってある程度のスキルチェックをし、その時のスキルと面談によって仕事が紹介されるという流れになります。

スキルのレベルによってはエントリーした仕事に必ずしも就けるわけではないので、ここは注意が必要です。

 

また、エントリーした企業が求めるスキルではないとかすでに他の方で決まってしまったという場合にも他の企業を紹介されたり、後日よく似た案件を紹介されることもあります。

晴れて派遣先企業が決まると、そこから派遣社員としての仕事がスタートします。

一般的には3ヶ月更新のパターンが多いかと思います。

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3ヶ月経つ頃に派遣元と派遣先企業、そして派遣社員の継続意思の有無が確認され、派遣先と継続の意思がマッチングすればそのまま派遣継続、どちらかが辞退すればそこで派遣契約は終了となります。

ざっくりと派遣社員の仕組みはこんな感じです。

それでは、派遣社員のメリット・デメリットを書いていきたいと思います。

派遣社員のメリット

まずは派遣社員のメリットからです。

ちなみに派遣社員に向いている方はこんな方

  • 実家暮らしで生活に余裕のある方
  • 色んな職種を経験してみたい方
  • 技術的なスキルを持っている方
  • 組織に縛られるのが嫌いな方
  • 定時で帰りたい・プライベートを優先したい方
  • 飽き性の方

自由度が高く、定時で帰れる場合がほとんど

派遣社員は正社員と違って、「これお願いね」と言われた仕事をこなしてさえいれば、特に残業を強制されることも有休を制限されることもほとんどありません。

たまに定時前にどうしてもという理由で仕事を頼まれる場合がありますが、そこは個人の判断で空気を読んでいれば大丈夫です。笑

 

正社員のように「何時に仕事が終わるか分からない」なんていうことはほとんど無いので、あとの予定が立てやすいです。

また、面倒な研修もほとんど無い(医薬品関係などトレーニング必須の企業もあります)ところが多いので、憂鬱になることがあまり無いもの派遣社員のメリットです。

ちなみに私は研修が大嫌いです。笑

職種によっては給料が高額な案件がある

これに当てはまるのはほとんどが技術職の方です。

事務職で高い時給をもらおうというのであれば、TOEIC800点を持っているなどかなり高いスキルが必要となってきます。

英語を使う関係の仕事はけっこう時給が高く設定されています。

 

基本的にはプログラマーやCADが使えるなど、技術面でのスキルを持っている方は時給も高く、職種によっては正社員よりも年収を越えるパターンも少なくありません。

派遣先の大手企業でそのまま正社員になれる可能性がある・転職しやすい

これは派遣社員の最大のメリットと言っても過言ではないのではないかと思うのですが、派遣先が本来なら大卒が条件だったり難しい入社試験やドキドキの面接を受けなければならないような、一般的には入社が難しいような大手企業でもスキルや働きぶり、また派遣法の改定による3年の満期を迎えたタイミングで正社員になれる場合があります。

 

私はこのパターンでした。

派遣先の社長から口頭で「正社員にならない?」とお声がけ頂き、そのまま正社員になりました。

もちろん入社試験などもなく、渡されたものは入社書類のみ。

それまでは正社員なんて絶対なれないと思っていただけにびっくりでしたが、今の時代にこんな形で正社員になれたのはある意味ラッキーだったかもしれませんね。

 

あとは転職がしやすいというところです。

「この仕事、自分が思っていたのとちょっと違うなぁ・・・」

「この会社、なんだか馴染めないなぁ・・・」

そんな風に思ったら違う仕事に転職しやすいのも派遣社員のメリットです。

 

もちろんすぐに見つからない場合もありますが、何社か登録しておけば仕事をしない期間を空けずに次の仕事に就くことも可能です。

転職すると様々な職種を経験することができるほか、各々の会社でたくさんのスキルも身に付いてきます。

 

そうなると自分自身はどんどんレベルアップしていくので、登録した当初よりも時給が高い案件にもチャレンジできるようになったりします。

こんな感じで自分のやりたいこと、居心地などがある程度は選べるのはいいですね。

福利厚生がある程度しっかりしている(派遣元による)

 一昔前と違って、現在は派遣法もしっかり制定されてきて一般の会社員と同様に福利厚生が整っている派遣会社が多くなってきました。

一定の基準を満たしていれば有給休暇もありますし、社会保険もきちんと付いてきます。

さすがに産休は難しいところですが、普通に生活する分には何の問題もありません。

 

1年就労していれば住民税も給与から天引きされていくので、うっかり滞納なんてこともありません。

大まかなメリットは以上になります。

派遣社員のデメリット

続いて、派遣社員のデメリットです。

メリットがある分デメリットもありますが、これを見て方向性を立てて貰えたらと思います。

ちなみに派遣社員に向いていない方はこちら。

  • 安定志向の方
  • 一人暮らしであまりお金に余裕の無い方
  • 責任のある仕事をどんどんやってみたいなど出世欲のある方
  • ルーティンワークが苦手な方
  • ボーナスが欲しい方
  • 昇給を希望する方

安定がない

派遣社員の最大のデメリットといえば、この安定がないというところです。

基本的に3ヶ月更新ではありますが、必ずしも契約を更新できるとは限りません。

スキルが足りていなくて業務に支障がある、就業中の態度が悪い、はたまた企業の雇い止めなど色々なパターンがありますが、とにかく更新の時期はちょっとドキドキします。

 

私はこのドキドキが大嫌いでした。

何だか自分の人生を左右されているようで、更新のたびに吐きそうになっていましたね。笑

基本的には1ヶ月前に意思確認等があるので、仮に契約更新にならなくても次の仕事を紹介してもらうか探せばいいのですが、派遣社員である以上この3ヶ月に一度のジャッジのドキドキは免れません。

いつどうなるか分からない。これが安定がないというところになります。

ボーナスがないところがほとんど

派遣社員にはボーナスがほぼ皆無です。

派遣先の企業の成績がどんなに良くても、それに対する報酬も一切ありません。

逆にボーナスがあるほうが珍しく、例えあったとしても派遣会社からの寸志程度です。

 

正社員を経験してから派遣社員になると、今まではあったはずのボーナスがなくなってしまって、ちょっとガッカリするかもしれませんね。

というわけで、派遣社員になる=ボーナスが無いということは覚悟しなければいけません。

交通費が時給に含まれていることがほとんど

残念ながらこれもデメリットの1つとなります。

正社員であれば出るはずの交通費は時給に含まれていることがほとんどで、求人にも交通費支給と書かれている案件はかなり少ないです。

たまにちょっと遠方だったりすると派遣会社が一部だけ負担してくれることもありますが、そんな良心的な派遣会社はほとんどありません。

 

なので、希望する仕事が少し遠方な場合は定期代やガソリン代は自腹ということを頭に入れておき、時給×労働日数ー交通費を計算した上でエントリーした方がいいです。

交通費って意外と財布を圧迫するんですよね。

特に半年定期を買おうと思っても、片道1,000円近くするような場所へ働きに行こうとすると、JR西日本で約13万円くらいしますし・・・。

このことも覚悟しておいてください。

働いた分の給料しか入ってこない

これは当然といえば当然なのですが、時給設定されている派遣会社が多いため働いた時間の分しか給料は出ません。

なので、祝日や夏季、年末年始などの大型連休があると次の月の給料はもはや大打撃確定です。

 

工場系に行くと、祝日をあえて出勤にしておいて夏季休暇12日などまとめてしまう企業もあるので、土日の休みを入れて計算すると下手すれば給料1ケタなんてことも普通にありえます。

こればかりはどうしようもないので、あまり案件はありませんが月給制のほうがまだマシですね。

自分の生活スタイルやこだわりで選ぶといい

以上、派遣社員のメリットとデメリットをご紹介しました。

私のように派遣社員から正社員になってしまうと、派遣社員に戻ろうと思っても同じくらいの年収を稼ぐことはなかなか難しくなってきます。

ただそれでも実家に住んでいるとか、それなりに貯金に余裕がある方で色んな職種を経験したいなど思う方であれば派遣社員でも十分やっていけると思います。

 

私が派遣社員になったきっかけは「大学を出ていないと正社員になれない」と勝手に勘違いしていたことと、あとは自分の時間を仕事だけに占領されたくなかったからです。

これも勝手な思い込みで、「正社員になると定時でなんか帰れない」と思っていたのですが、実際は会社にもよりますが、現在の私の勤務先では毎日定時で帰ることが出来ています。

 

今の日本の働き方は「残業は少なめに。何なら定時で帰れ」というスタイルになり始めていますが、それがなかなか出来ないのが現状でもあったりします。

知り合いのなかには残業しないと生活できない・・・と、毎日遅くまで仕事をしている人や、やってもやっても仕事が片付かないと毎日必死に仕事をしている人もいます。

 

正直、私自身「仕事が片付かない」という経験が、イレギュラーな場合を除いてあまりないので共感することができないのですが、現実はそんな感じみたいです。

なので、今から派遣社員になろうかな?と思っている方はこの記事を読んでメリットとデメリットをふまえた上でじっくり考えてみて、そこからどうするかの行動に移ってもいいかなと思います。

ただ無理な転職は絶対にオススメしないので、そこだけはくれぐれも注意してくださいね。

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