先日、愛車の定期点検の時期だったのでディーラーへ行ってきたのですが、ちょうど自動車保険の満期の時期が近付いているということで担当のセールスマンから「見直ししてみませんか?」と声をかけられました。
確かに契約してからほったらかし状態だったのでいい機会だと思い、さっそく見直しをしてもらいました。
すると、保険料ばかり気にして最低限のものしか付いていなかったことが分かり、万が一のことを考えて2~3個ほど特約を追加して無事に契約更新を迎えました。
さて、車に乗るようになると車についてくる自賠責とは別に任意保険の加入が必要となってきます。
その任意保険ですが、車を買った時や更新時期などに補償内容をチラッと確認するくらいで、あとは私のように意外とほったらかしという方が多いと思います。
だからと言って「保険の見直しっていつすればいいの?」「どんな内容にすればいいの??」とよく分からないことも多く、保険代理店やカーディーラーで何となく言われるがままの内容で契約や契約更新をしている方もいるのではないでしょうか。
今回はそんなややこしい自動車保険の疑問や、いざ事故にあった時でもトラブルにならないためのお話しをしたいと思います。
ある程度はしっかりした内容で入っているから大丈夫!と思っていても、いざ事故にあった時に「この特約を付けておけば良かった!!」など、あとで後悔しないよう、実例も混ぜながら説明したいと思います。
- 自動車保険の見直し時期が分かる
- 余分な保険料を払わなくて済む
- 事故後のトラブルを避けるための特約
- あったら便利な特約
- 特約の必要性と重要性
以上についてお話していきます。
自動車保険とは
自動車保険には大きく分けて2つあり、強制的に加入が義務付けられている「自動車損害保険責任共済(自賠責)」と、自賠責では補償されない分を補償してくれる「任意保険」というものがあります。
自賠責と任意保険の大きな違いは、自賠責は車の購入時に自動的に加入となり、また車検時に自賠責に加入していなければ車検に通りません。
何よりも自賠責は“相手への補償のみ”なので、もし事故にあって通院するような
ケガをしたとしても、一切の補償がありません。
自賠責の補償範囲
以下が自賠責の補償範囲になります。
- 傷害による損害
相手のケガにかかった治療費や諸費用の補償で、最高120万円まで補償してくれます。 - 死亡による損害
あってほしくはないケースですが、万が一、相手が亡くなってしまった場合は、逸失利益(本来、稼げたであろう利益や収入)や葬儀代、慰謝料が最高3,000万円まで支払われます。
ちなみに自賠責だけで賄えない金額になると、超過分は自己負担となります。 - 後遺症による損害
万が一、後遺症が残ってしまった場合には最高4,000万円まで支払われます。
認定された後遺症の等級によって金額が決まっています。
基本的に相手のためだけにある保険なので金額にも規定があり、この自賠責だけでは到底まかなえない事故のほうが圧倒的に多いのは事実です。
任意保険の補償範囲
一方の任意保険ですが、自賠責と違って強制的なものではなく“あくまでも任意で加入する”保険のことです。
先ほども書いたように自賠責が相手だけの補償をするものとは違い、任意保険は相手はもちろん、自分に対する補償もしてくれる大事なものなのです。
任意保険の保険料に関しては補償内容を自分で決められるので、自分のライフスタイルに合わせて補償範囲が設定できます。
- 対人賠償保険
車で人をはねてしまい死傷させた場合の補償で、自賠責で賄えなかった超過分を補償してくれます。 - 対物賠償保険
他人の車をはじめ、家屋や電柱、ガードレールなど事故で物を壊してしまった場合に対する補償です。 - 人身傷害保険
車に乗っていても乗っていなくても、車の事故で死傷した時に支払われる補償です。これについては過失割合を問わず、契約している補償金額の限度内で支払われます。 - 車両保険
契約している車の損傷に対しての補償です。 - 搭乗者傷害保険
契約している車に乗っている人が死傷した時の補償です。
対人と人身傷害とは別の補償です。 - 無保険車傷害保険
事故でケガをしたり後遺症を負ったのに、相手が逃げたもしくは任意保険に加入していなかった場合に支払われる補償です。
またこのほかに任意保険に加入すると、事故や故障に対応してくれるロードサービスや、「特約」といって追加で補償を充実させたり、トラブルの際に頼もしい弁護士への相談や訴訟費用などを補償してくれるものなど様々なものが用意されています。
特約については後ほどご説明します。
自動車保険は見直した方がいい
自動車保険の見直しはできれば定期的にした方が絶対に良いです。
というのも、例えば免許証がゴールドになったとか、電車通勤から車通勤に変わったなど、さまざまな環境や状況変化がある中で、補償内容をほったらかしにしておくと保険料を余分に払ってしまっていた!なんてことも起こり得ます。
実際に免許証でお話しすると、ゴールド免許とブルー免許の割引率にはかなりの差があり、せっかくゴールドになったのに保険会社に申告せず放置すると、いつまで経ってもブルー免許の割引率のままです。
これでは保険料がもったいないですよね。
任意保険は契約者の状況などで保険料を調整することもできるので、少しでもいい条件で節約もしたいという方には特に見直しをオススメします。
自動車保険見直しのタイミング
保険の見直しのタイミングは環境が変わった時にするのがオススメです。
例えばこんなタイミング。
- 通勤に車を使うようになったもしくは使わなくなった
- 免許証の色が変わった
- 子どもや配偶者など、車を共有する人が増えたもしくは減った
- 新しい車を購入した
このほかにも車が関わってくる環境や状況によって保険の見直しをするといいでしょう。
ちなみに免許証がゴールドからブルーになった時も保険会社に申告しなければなりません。
言わなきゃバレないでしょと思っているかもしれませんが、保険屋さんの目は節穴ではないので後々に絶対バレます。笑
もし虚偽の申告をしていて事故に遭った場合は、保険の補償が受けることができないこともありますので、きちんと申告するようにしましょう。
超過特約はつけておく方が良い
それでは『特約』について説明していきます。
まず、任意保険には『対物超過特約』という特約があります。
この『対物超過特約』とは、基本的に車には経年や使用による消耗分を差し引いた現在の価格=時価額というものがあるのですが、ぶつけた相手の車の年式が古く、修理費がこの時価額を超えてしまった場合(これがいわゆる全損となります)に、その超えてしまった分を支払ってくれるものです。
『対物超過特約』を付けていなかったがために、この時価額を超えてしまった分は自腹になってしまうというところから、相手によってはトラブルに発展してしまう可能性があります。
そんなトラブルを回避するためにも『対物超過特約』を付けておけば、もし相手の車の時価額を超える修理費を請求されてもしっかりと保険会社が補償してくれるので安心です。
私も実際に以前、信号待ちで停車している時に後ろからぶつけられたことがあるのですが、この時に乗っていた車が古い車だったため、一撃で全損扱いになりました。
しかし、新しい車を買う余裕なんてなかったので修理をするしか道はなく途方に暮れていたのですが、ラッキーなことに相手がこの特約に入っていてくれたおかげで全額保険金で修理してもらうことができました。
もし相手が特約に入っていなかったら、若い女の子だったのでとても請求なんてできなかったんだろうなぁと思います。
こういう場合はほぼ泣き寝入りですね。
弁護士特約は必須
『対物超過特約』に続いてこれも絶対付けておいた方が良いという特約が、この『弁護士特約』です。
弁護士と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、意外と車の事故では修理代や慰謝料でもめることも少なくありません。
例えば先ほどの『対物超過特約』の話のように、仮にこちらが被害者だったとして相手の車が全損扱いとなり、修理にかかる費用が大きくなったとします。
ところが相手が『対物超過特約』を付けていないという理由で超過した分のお金がもらえないとしたら、あなたは納得できますか?
もしそこで納得した場合は超過分を自腹で払って修理するか、時価額で算出された金額のお金を保険会社からもらって新しい車を買うしかないのです。
もちろん不足分は自己負担です。
当てられた上に自分のお金を出すなんて、これではさすがに納得できませんよね。
特にとても愛着のある車だったらなおのことです。
しかし相手がお金がないことを理由に超過分は払えないと言ってきたとしたら・・・。
そうなるともめる可能性が高いと言えます。
これは加害者側と被害者側が入れ替わっても同じことです。
このようなトラブルが発生した時にとても頼りになるのが、この『弁護士特約』なのです。
当事者ではラチが明かないトラブルでも、プロである弁護士が間に入って交渉などをしてくれるほか、必要となれば訴訟も起こしてくれます。
この時に発生する弁護士費用や訴訟費用を補償してくれるのがこの特約の大きな利点です。
格安保険より代理店で入ろう
世間にはたくさんの自動車保険がある中で格安保険なども多くCMなどで紹介されていますが、確かにいつ使うか分からない保険に高い保険料を使うのはもったいない気がするのも分かります。
しかし、やはり格安保険には安いなりの理由というものがあるので、事故の対応が悪いとかあとから高額なレッカー料金を追加で請求されたなどの声も正直少なくはありません。
一概に格安保険はダメだというわけではありませんが、よりしっかりした補償や対応そして大きな安心を希望するのであれば、やはりカーディーラーなどの代理店で入るのが一番安心かなと個人的には強く感じます。
まとめ
というわけで、今回は自動車保険について定期的に契約内容の見直しをした方が良いというお話をしました。
よく分からないからとか別に環境変わってないからという理由でおまかせしてしまうのではなく、せめて一年に一度の契約内容の確認のハガキなどが届いた時にでも見直しをするといいかと思います。
それから無駄なトラブルを避けるためにも、『特約』は絶対に見直すか付けるべきだと断言します!
後になって後悔しないように、しっかりと見直すようにしてくださいね。