もう21年も一緒にいる我が家の猫様(アメリカンショートヘア・メス)が、七夕の日に突然原因不明の痙攣を起こしました。
単発的なものかと様子を見ていたのですが、間隔は空くものの持続的に頻発するのでさすがに病院へ連れて行ったところ、病名は『肥大型心筋症』と『慢性腎臓病』だということでした。
高齢なのでいつどうなってもおかしくはないと心積もりはできていたはずですが、いざ現実に直面すると胸が張り裂けそうです。
ただ突然死の可能性もありつつ、この先どれくらいの期間この痙攣が続くのかも分からないので飼い主として猫との過ごし方や病気との付き合い方を模索している今日この頃です。
肥大型心筋症
この病気は心臓にある2つの部屋の壁(心室)がどんどん厚くなって固まってしまうという病気だそうです。
もともとは遺伝のもののようで、好発する種類の中にアメリカンショートヘアも含まれていました。
ちなみに我が家の猫様の心臓の壁は通常4~5mmなのに対し、なんと9.5mmと2倍近くまで肥大しているとともに、一部血液が逆流している箇所があるとのことです。
数年ほど前からおかしな咳をして伏せてケフケフやっていたのが気にはなっていたのですが、すぐに落ち着いてケロッとしていたので「まぁ歳だし」くらいに思っていました。
でも実際は心臓からきていたんですよね。
まさかそんな大きな病気にかかっていたとは・・・と思いましたが、もう長い間病院に行ったこともなくもともとかなりの神経質な性格のため動物病院に行くこと自体が大きなストレスになるので、あえて連れて行っていませんでした。
今回の診断後、先生に言われたことは「高齢のため手術してどうかなるものではない」ということでした。
人間でも心臓の手術となると身体にかなりの負担がかかりますが、我が家の猫様は人間で言うと100歳を超えているのでとてもじゃないけど耐えられません。
というわけで、治療は肥大を抑えるための薬を飲ませることになりました。
慢性腎臓病
この病気は腎臓の糸球体や尿細管という組織が冒されることで腎臓の動きが悪くなる病気だそうです。
猫の場合かなりの確率でこの病気にかかってしまうそうで、我が家の猫様が血液検査でたたき出した数値は異常どころのレベルではなく、この状態で生きていること自体が不思議で仕方ないと言われました。
腎臓は一度病気になるともう良くなることはないそうで腎臓の機能が低下すると体内の毒素が排出されなくなり、そのうち腎臓そのもが機能しなくなるとのこと。
猫様の腎臓はレントゲン写真でもはっきり分かるほど形が変形しており、ステージは特に言われませんでしたが検査で出ている数字からみてもかなり重度に近い状態のようです。
もちろん手術なんてできません。
数年前から「よく水飲むなぁ~」と思っていたのですが実は腎臓病を患っていたんですね。
シニアの猫であれば30~40%は腎臓病を患っているらしく、特に慢性腎臓病はゆっくりと進行していくうえ規則正しい生活をしていたとしても患ってしまうそうです。
定期健診を受けていれば早期発見できることは可能ですが、進行を遅らせる治療をするのみで完治することはないとのことでした。
痙攣の原因とは
突然の失禁からガタガタと始まる痙攣だったのでもうワケがわからずパニックでした。
ぜんまい仕掛けのおもちゃを倒したような感じで手足をガクガクさせてひっくり返っている猫様を見た時は血の気が引きました。
痙攣自体は1分ほどで治まるのですが、しばらくはぐったりと放心状態が続いていました。
こんな激しい痙攣をされると一体何が原因なのか調べまくったのですが様々な要因がありました。
脳障害からきているいわゆる『てんかん』というものや脳炎・脳腫瘍、その他に何かの中毒、そして腎機能不全でした。
猫様の場合はおそらく腎臓の機能低下によって溜まった毒素が原因で起きた痙攣ではないかということですが、はっきりした原因はよく分からず未だに痙攣は続いています。
病気との向き合い方と付き合い方
我が家の猫様の場合では超高齢ということで投薬以外は何の処置もありません。
痙攣の原因をさらに追究するためにCTを撮ることも可能ですが、飼い主が原因が分かって安心・納得するだけで他人や他の動物が嫌いで神経質すぎる猫様の性格上、ただただ大きなストレスを与えてしまうだけで何か処置が出来るわけでもないため、本人にとってのメリットは全くないと言われました。
腎臓の数値や年齢からしても手術ができるわけでもなく、単に怖い目や痛い目に遭わせてしまうだけだということがハッキリと理解できたのでそこまで追求する気もありません。
痛みなどがあるようであれば緩和するために受診することはあるかもしれませんが、これ以上ツラい思いをさせて延命させるような方法も取るつもりもありません。
今回発覚した猫様の病気はなるべくしてなった病気だけに、いつかこんな日が来るんじゃないかと覚悟は決めていました。
生きている間に事あるごとに病院に連れて行くこともせず、定期健診であっても自然の寿命に任せるということで受けずに過ごしてきました。
幸い19年前に虚勢手術をして以来、一度も病院のお世話になることがなかった健康優良猫です。
腎臓病には点滴が一番効くらしく、本当なら毎日でも来て欲しいくらいそうなのですが先生から「この子の性格上それもやめておいたほうが良いです」と言われました。笑
検査の時どんだけ暴れたの?って感じです。
この先どういう経過になるのか分かりませんが、21年連れ添ってきたパートナーとしてしっかりと向き合ってこの病気と上手く付き合っていけたらと思います。
今後の猫様との生活
アレコレ調べていると心臓や腎臓が悪くなると食欲不振になって痩せて・・・などということが頻繁に書かれていたのですが、我が家の猫様に関してはどちらかと言うと食欲超旺盛です。笑
ダルそうに寝転んでいてもご飯の時間になれば私を呼びに来るし、ご飯を先に用意すればそこまで小走りで駆け寄っていきます。
明らかに体調が悪そうなのにこの食欲だけはよく分かりません。
まぁご飯に入れた薬もおかまいなしにペロリと平らげてくれるので助かりますが。
あとは原因のハッキリしていない突然起きる痙攣ですが、とにかく失禁してから始まるので猫様も大変ですが飼い主も体を拭いたり床を拭いたりでもう大変です。
夜中寝ていても突然バタッという音が聞こえて目が覚め、その直後からガタガタなりだすので寝不足も免れませんでした。
いつ何時来るか分からない謎の痙攣ですが、止めることは出来なくても色んな工夫で乗り越えていけるような気がします。
例えば失禁に関しては最近では猫用のオムツがユニチャームから発売されたそうなのですが、やはりお値段が少々お高め。
そこでネットで調べていると介護を必要とする猫ちゃんに対して使うオムツを、人間の赤ちゃんのオムツで代用されている方がたくさんいらっしゃいました。
まぁでも我が家の猫様の性格上、このオムツをつけさせてくれるだろうか・・・と半ば諦めつつ新生児用のオムツを購入してさっそく試そうとしたのですが、恐らくつけることが出来たとしても私の手が毎回血まみれになることは間違いなさそうで断念しました。
痙攣後のグッタリしている時ならつけられそうですが、今のところ痙攣の間隔が10時間前後なので次の痙攣までに何度かオシッコすると替えないといけないし、仕事中は家に居ないので替えてあげられないのでやっぱり却下です。
だからといってこのまま毎回オシッコまみれになっても可哀想だし大変だし・・・と頭を捻ったところ、超大判のペットシーツを思いついてすかさずネットで探してみました。
それなりに色んなメーカーから発売されていましたが使い捨てだと何かもったいないなぁ・・・洗えるものってないのかな?と悩んでいたところ、ふと目に飛び込んできたのが人間用のおねしょシーツでした。
猫様がこうなってからいつも居る場所は部屋の半分のスペースなので、このスペースにおねしょシーツを敷いておけば硬い床でのた打ち回ることもないし床の汚れも最小限に食い止められると考えました。
というわけでさっそくポチり。明日届きます。
洗濯しても乾きやすい素材みたいなので、失禁も痙攣もなくなるのが一番ベストですがどっからでもかかって来い!という意気込みです。
少しの工夫で猫様も私自身も快適に過ごせるようにしていきたいですね。
さいごに
私は独り暮らしのため、万が一この子に介護が必要になったらどうしよう・・・なんてことをたまに考えたりすることもあったのですが、介護ではないものの気を許せない状況だけに当初は途方に暮れました。
いつ痙攣が起きるか分からず仕事から帰ったら冷たくなっているなんてことは絶対にあってほしくない気持ちの方が大きくて、職場の皆さんの理解を得ることができしばらくは午後を有休にしてもらうことができました。
今日も仕事中ずっと悪いことばかり考えてしまう中で、昔はバカみたいに明け方まで遊んでいたり仕事に明け暮れていたりして猫様にどれだけ寂しい思いをさせてきただろうとか色々考えているうちに、ものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
そんなことを仕事中に考えると思わず泣きそうになってしまうので途中で考えるのをやめましたが。笑
テレワークの人やフリーランスの人がとても羨ましく思う中で今の私が猫様にしてあげられることは、『できる限りの時間を使ってそばにいてあげたい』ただそれだけです。
これまでの罪滅ぼしになるかどうか分かりませんが、私ができる精一杯のことをこの子にしたいと思います。
今日も午前の仕事を終えて大急ぎで車をぶっ飛ばして(もちろん速度は守っていますよ)帰ってきたのですが、当の本人は座布団の上でイビキかいて爆睡してて一気に気が抜けたというか何というか。
でもその姿を見てものすごく安心しましたけどね。
痙攣も起きていなかったようで、誰も居ない部屋でのんびり休養していました。
今は体調が悪いため、あんなに大好きななでなでもあまりしてほしくなさそうで私とは少し離れた場所で寝転ぶことが多いです。(なでて欲しい時は自分から寄って来ます)
今朝家を出る間際に痙攣を起こしてから、夕方に一瞬痙攣の前兆(少量の失禁とよだれとふらつき)があり「来るか?いや、来ないで!」と思って見守っていたら何事もなくそのまま寝転んで休んでいたので、気持ち落ち着いてきたのか薬の効果なのかな?と。
痙攣の時は本当に苦しそうなので、できればこのままもう痙攣は起きて欲しくないと願うばかりです。
大切な猫様が高齢に伴い大きな病気を患ってしまいましたが、その病気と闘う猫様と共に飼い主である私も一緒に頑張って寄り添って同じ時間を過ごしたいと思います。
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